2.火災に対する安全性

(火災時の安全)

「火災時の安全」と一言でいっても、多様な意味が含まれます。そこで、住宅内や近隣の住宅などで火災が発生した際に、1、人命や身体が守られること。2、財産が守られることという2つの大きな目標で捉えることにしています。この2つの目標を達成するための対策としては、それぞれ、次のものが考えられます。1、人命や身体が守られること。2、出火を防止すること。3、安全に避難や脱出ができるようにすること。4、財産が守られること。5、出火を防止すること。6、外壁、床、屋根などが火に強いこと。このうち、「出火を防止する」ための対策は、火災時の安全対策の基礎となるものですが、居住者の日常の注意が大きく影響するため、住宅の性能という捉え方をすることが難しい面があり、このでは採り上げていません。
(住宅性能評価・表示協会抜粋)

感知警報装置設置等級 自住戸火災

寝室に設置(消防法レベル) 全ての寝室で火災を感知。火災が起きた場所で警報が鳴る。
寝室と台所に設置 全ての寝室と台所で火災を感知。火災が起きた場所で警報が鳴る。
居間と台所に設置 全ての居間と台所で火災を感知。火災が起きた場所で警報が鳴る。
火災警報のネットワークシステム 全ての居室(寝室のほかLDなど)と台所で火災を感知。家全体に警報が鳴り響く
耐火等級 <延焼の恐れのある部分(開口部)>
その他。 特に火を遮る措置はない。
遮炎性能20分以上。 火と熱を20分以上遮る。
遮炎性能45分以上。 火と熱を45分以上遮る。
遮炎性能60分以上 火と熱を60分以上遮る。

 

1、火災感知器の設置

▶︎参考サイト

2、構造材としての木は火にとても強い

木が燃えやすいというのは事実です。でもそれは細い木や木屑にいえること。例えば、焚き火やバーベキューで火をおこすとき、乾燥した細い木を使用するのは一般的です。でも、太くて分厚い木は、実はそう簡単には燃えないのです。木が燃えて表面が黒く焦げてきたところを炭化層といいます。炭化層ができると熱が内部に伝わりにくくなり、さらに酸素の供給も断たれるため、なかなか燃え進みません。ある程度の厚みがある木であれば、燃え進む速さは1分間に0.6ミリほど。一般的な木造住宅で使われる柱や梁は10センチ以上の厚みがあります。たとえ30分間火にさらされても、表面から2センチ弱は焦げますが、内側のほとんどの部分は残ります。また、木は温度が上昇しても変形しづらい素材です。

(日本木造住宅産業協会 耐火建築物実例集)

(金融公庫 省令準耐火マニュアル)

(住友林業 耐火性能)

 

3、火災に強い外壁サイディング

窯業系サイディングの45分準耐火構造認定
認定 適用商品名 部位 国土交通大臣認定番号
45分準耐火
(耐火3等級)
全商品 外壁(耐力壁)〈45分〉/
木造・鉄骨造外壁
QF045BE-9226
間仕切壁(耐力壁)〈45分〉/
木造・鉄骨造間仕切壁
QF045BP-9070
柱〈45分〉/
木造・鉄骨造柱
QF045CN-9032
▶︎参考サイト

4、燃えにくい屋根

万一の火災でも燃えにくい、国土交通省認定の屋根材です。


不燃材料認定番号を取得。火災時も隣家への炎症を防ぎます。 不燃材料認定番号 NM-2093
▶︎参考サイト

5、優れた防火性の軒天


▶︎参考サイト